斎藤と山崎…この、新選組の中でも脇役色の強い二人がコンビを組んだら面白いんじゃないか。確かに両人共、華も色気も愛想も無さそうだし、口数少なそうだし…と、話を展開していくには地味な要因が多いのですが、それでも書きたかったので書いてみました(注:これはあくまで、玖須が思い描く、新選組の人物設定(=物語のキャラクター)です。実在の、歴史上の人物としての認識とは、一線を引いて捉えています)。このコンビの特徴を一つ、挙げるとするならば、それはお互い、状況如何で、ボケとツッコミの受け持ちがチェンジ可能なところでしょう。水と油、一見似ているようで対極に位置する二人の掛け合いを、少しでも描ければと思います。
また、二人を普通の人間として描きたいとも思いました。血も涙も、矛盾も迷いも有る人間。なので、物語の舞台は京ではなく、上方。日常を離れた、全くの寓話、御伽噺です。
各章のサブタイトルは、スタンダードジャズのナンバーから。曲調というより、タイトルの語感が章のイメージに掠る程度のものを添えました。
最後に。この物語を書くきっかけを与えて下さった、ある新選組のネット作家さんに本編を捧げます。その方の描く新選組の世界が、私はとても好きなもので。(010715)付記:
当初の予定に一章追加した為、上記におけるサブタイトルの説明が適切でない、というか自信が無くなってきたので(そもそもジャズという分野で括るのが間違いな気もしますが)、『スタンダードジャズのナンバー』から『映画音楽』に訂正します。すみません。・第一章へ
ちなみに、邦題と映画名は、
・Moon River (ムーン・リバー) ―― 『7月4日に生まれて』
・Smoke Gets In Your Eyes (煙が目にしみる) ―― 『オールウェイズ』
・Lullaby Of Birdland (バードランドの子守歌) ―― 『真夏の夜のジャズ』
・It's A Sin To Tell A Lie (嘘は罪) ―― 『渇いた太陽』
・Days Of Wine And Roses (酒とバラの日々) ―― 『酒とバラの日々』
・Stardust (スターダスト) ―― 『レインマン』
・You And The Night And The Music (あなたと夜と音楽と) ―― 『バンド・ワゴン』
・Autumn In New York (ニューヨークの秋) ―― 『恋人たちの予感』
・Tea For Two (二人でお茶を) ―― 『二人でお茶を』
・Tenderly (テンダリー) ―― 『レス・ブラウン/ローズマリー・クルーニー』
・Entertainer, The (エンターテイナー) ―― 『スティング』
・On The Sunny Side Of The Street (明るい表通りで) ―― 『JFK』
・Rhapsody In Blue (ラプソディ・イン・ブルー) ―― 『マンハッタン』
です。(010917/補足:020729,020818,040704,050313)
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